ゴールドカードの入会審査基準は
「満30歳以上、年収500万円以上、勤続年数5年以上」でした。
ところが、近年は、ゴールドカード入会審査基準を従来のヤングゴールドカードの基準の
対象年齢を25歳や20歳以上に引き下げたり
年収基準を明記しないゴールドカードが増えています。
2008年~では、例えば
・「 三井住友VISAゴールドカード 」の申込資格は
⇒満30歳以上で、安定収入のある方※ゴールドカード審査基準あり
・「 三井住友VISAプライムゴールド 」は
⇒満20歳以上30歳未満で、ご本人に安定継続収入のある方
・「 JCBゴールドカード 」は
⇒原則として20歳以上で、ご本人に安定継続収入のある方
※ゴールドカード審査基準あり
となっています。
この頃の年齢階層別の平均収入は
国税庁が公表する2002年の「1年を通じて勤務した給与所得者」の統計によると
20~24歳の平均年収は259万円(男性275万円、女性244万円)
25~29歳の平均年収は348万円(男性380万円、女性297万円)
30~34歳の平均年収は419万円(男性469万円、女性310万円)
35~39歳の平均年収は478万円(男性558万円、女性305万円)
となっていました。
そして2012年締め2013年発表データでは
民間企業で働くサラリーマンや役員、パート従業員の2013年の平均年収は408万円。
過去最低の下げ幅を記録した平成2010年以来、回復の兆しは見えるものの
過去の水準に比べるといまだに低い水準にあります。
国税庁「2012年分 民間給与実態統計調査」によると
2012年(2011年12月31日現在)の平均年収は408万円で
昨年の409万円に比べ-1.0万円(-0.2%)の減少となりました。
男女別平均では、男性は502万円で前年比-1.8万円(-0.4%)の減少
女性平均は268万円で前年比+0.9万円(+0.03%)の増加となっています。
こうしてみると、そもそも「満30歳以上、年収500万円以上」という入会基準も
30~39歳男性の平均年収よりを若干上回るにすぎないことが分かります。
◆ゴールドカード会員の審査基準は?
通りにくいと思われているゴールドカードの審査ですが
「年収300万円以上かつローン残高なし」の方なら
ゴールドカードの入会審査に通る可能性は十分あります。
ただし!
実際の審査では、年収以上に重要視される
以下のポイントがあります。
1.勤続年数(安定収入)
ゴールドカードの入会審査では
まず、年収よりも、勤続年数(安定収入の有無)が重要視されます。
勤務年数1年未満の方が、ゴールドカードの入会審査にパスすることは
以下のような一部条件の優しいクレジットカードを除き
まず不可能です。 ※学生の方は、申込不可。
●年会費2,000円クラスの格安ゴールドカード
審査基準は一般カードと同程度。
「見込み年収200万円以上ローン残高なし」の新社会人の方であれば
勤続年数1年未満であっても、審査通過の可能はかなり高いです。
●銀行系ヤングゴールドカード(三井住友VISAプライムゴールド など)
審査基準は一般カードよりもやや高めですが
信用ある大手企業に入社した新社会人や新卒公務員の方ならば
勤続年数1年未満であっても、審査通過の可能性は十分にあります。
●銀行系ゴールドカード
「勤続年数(自営の場合は営業年数)5年以上、年収500万円以上」が目安。
ただし、外資系である
アメリカン・エキスプレス・カード ・ アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード の場合
年収400万円以上の安定収入が見込める方ならば、勤続年数5年未満であっても
審査通過は十分可能なようです。
2.クレジットヒストリー
クレジットカードを利用すると
支払開始後の
・「利用残高」(多いのは不利)
・「返済状況」(債務支払い延滞の有無)
・「入金状況(過去24カ月分)」
などの「クレジットヒストリー」が
クレジットカード会社から(株)シー・アイ・シー
(クレジットカード会社が加盟している個人信用情報機関)に
提出され、記録されます。
「クレジットヒストリー」は
クレジットカードの入会審査の際に、必ず参照される重要な項目となっているのです。
・債務残高が多い
・債務支払いの延滞がある
・過去24カ月の入金状況に問題がある
・過去6カ月以内のカード申込が多数
といったクレジットヒストリーがある場合は
かなり致命的なマイナス要因になります。
逆に、クレジットカードを支払いを滞ることなく
毎月コンスタントに使い続けることで積み上げられた
優良なクレジットヒストリーは、クレジットカード入会審査ならびに
「更新判定」において有利に働きます。
とくに、クレジットカード発行元には
会員のカード利用明細や支払い状況の詳細が記録として残ります。
一般カードの場合、新規入会時の与信枠は20~30万円ですが
優良なクレジットヒストリーを積んでいくと
その会員の年収や利用状況(金額や毎月の返済額)に応じて
通常1年後には、与信枠はアップし始めます。
カード利用可能枠(与信枠)100万円超となると
すでにゴールドカードのカード利用可能枠に相当します。
新規入会審査では厳しめの銀行系ゴールドカード(三井住友カードやDCカードなど)でも
それだけの与信枠を設定しているカード会員が
ゴールドカードへの切り替え(ランクアップ)を申請する場合ならば
年収400万円もあれば、ほぼ確実に審査通過すると思われます。
(※他社借入ローン残高がある場合は難しくなります。)
ゴールドカードの利用枠ですが
・三井住友VISAゴールドカード が「70万~200万円」(新規入会時)
・三井住友VISAプライムゴールド が「50万~200万円」(新規入会時)
・JCBゴールドは「50万~300万円」
とされており、いずれのカードもかなりの幅をもたせています。
これは
年収があまり高くない方でも「ゴールド会員として受け入れますよ」
というカード会社からのメッセージと見て取れます。
近年の空港ラウンジサービス拡大競争にみられるように
ゴールド会員向けサービスを充実させていくためにも
ゴールド会員数を伸ばし、ゴールドカード年会費による収入拡大を図りたい
というカード会社の思惑があるようです。
この例がJCBカードで株式会社ジェーシービーは、ヤングゴールドカードの募集を停止し
「JCBゴールド」の入会申込資格を
「年齢30歳以上、年収500万円以上で、勤続年数5年以上」から
「年齢20歳以上で安定継続収入のある方」にしています。
その方が、業務合理化が進むと同時に、20代のヤングエグゼクティブからも
通常のゴールド年会費収入が得られるというわけです。
このように、ゴールド会員数を伸ばしたいというカード発行会社の戦略上
現在、ゴールドカードの入会審査基準は明らかに低めになっています。
3.年収と利用枠
申し込みで「年収」は、あくまでも自己申告で
クレジットカード会社にとっては、裏付けを取ることが困難です。
クレジットカード会社は、申込された方の
「年齢」、「勤務先の事業規模」、「勤続年数」および「勤務形態」などから
大体の年収を推定しているのです。
クレジットカード会社は、入会審査および利用可能枠決定において
年収だけでなく、家族構成やローン残高も加味して
利用可能枠(支払可能見込額)=
年収-生活維持費(家族構成から推定)-債務残高
といった内容で、カード利用可能枠(与信枠)を決定していくのです。
だから、申告年収が低ければ、ゴールドカードへの新規入会できたとしても
新規入会時のカード利用可能枠は、当然低く設定されます。
新規入会したゴールドカードのカード利用可能枠(与信枠)が
今使われている一般カードのカード利用可能枠(与信枠)よりも
小さいということもあります。
※長年付き合ってきた一般カードからゴールドカードへランクアップする場合は
新規入会扱いとはならないため、カード利用可能枠(与信枠)が下がることもありません。
・カード利用可能枠(与信枠)が欲しい方
・年収300万円に満たない方
・ゴールドカードに申し込んだが蹴られてしまった方
それでも「ゴールドカード」が今欲しい!と思われているのでしたら
まずは入会審査基準が低いゴールドカードへの入会をおすすめします。
それは!
●ゴールドヤングカード!
20代の方ならば、ヤングゴールドカードへの入会がオススメ!
ヤングゴールドカードは、銀行系カード会社が発行していて
三井住友VISAプライムゴールド カード、
JCBゴールドカード EXTAGE、などが人気です。
ヤングゴールドカードは
将来のゴールド会員候補の獲得を目的として
原則20代向けに限定発行されているもので
入会審査基準は一般カード並みに抑えられています。
ヤングゴールドカードを、支払い延滞せずに毎月使い続けていれば
利用額は大きくなかったとしても
30歳以降の最初のカード更新時には
ほぼ確実に(入会審査が厳しいと言われる銀行系の)ゴールドカードに
自動切換えしてもらえるのです。
●航空マイレージ(マイル)が貯まるカード!
航空機利用の多い方なら
マイレージプログラム提携ゴールドカードへの入会もオススメです。
マイレージプログラム提携カードへの入会申込者は
・航空機利用の機会があり
・航空マイル獲得意欲をもっていること
・入会申込しているカードをメインカードとしてくれる可能性が高いこと
が予測できるので、通常のゴールドカードに比べて
入会審査基準が低めに設定されている場合があります。
例えば、JALマイレージプログラム提携のJAL・CLUB-Aゴールドカード への申込資格は
「20歳以上一定以上の勤続年数・営業歴と安定収入のある方。
すでにDC会員となっている場合は、利用実績があり、DC会員規約を遵守している方。」
と、大幅に入会基準が緩和されています。
●確実に、着実に、一般カードからランクアップ!
審査基準が低いとされるゴールドカードにも審査通過しない場合は
ゴールドカード入会は一旦見送って
ゴールドカードを発行しているカード会社の
(一般カードや年会費無料カードなど)に入会しましょう。
そのカードをメインカードとして、支払いを滞ることなく
毎月コンスタントに使い続けていくことです。
優良なクレジットヒストリー(カード利用実績)を数年間積み上げていくと
一般カードでも、与信枠は80万~100万円以上にアップしていきます。
与信枠80万~100万円というと
ゴールドカードの最低与信枠を超えています。
このクラスのクレジット(信頼)をカード会社から得た上で
同じカード会社が発行するゴールドカードへの切り替え(ランクアップ)申請する場合
ゴールドカードへの入会は、新規入会に比べて断然簡単になりますし
年収400万円未満で、銀行系ゴールドカードを獲得することも十分可能になります。
優良なクレジットヒストリーを積むには
毎月のコンスタントなカード利用と支払い延滞しないことが第一
次に利用額の大きさがポイントです。
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